芝寿しインターン:店長会議で伝える販売店の思い
- 2016.09.06
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白熱した店長会議、その裏側に迫る
芝寿し本社2階 会議室。
白い壁と床、窓から入り込む光が室内を照らす。
時計の針が14時を指したとき。
緑の文字で「SHIBAZUSHI」と描かれたジャンパー姿の社長が姿を現した。
8月中旬。
この日は、販売店の店長が揃う、月に一度の店長会議だ。
「それでは、各店舗の懸案事項について話し合いを行います」
静かな室内で、淡々と進んでいた報告発表。
しかし、開始してから15分。緩やかに流れていた空気は一転した。
「うちの店舗では、穴子棒を食べやすいフィルムに改善して欲しいとの声があった」
「お盆時期のオードブルのチラシを頼まれたとき、用意が間に合わず渡せなかった。
翌年はもう少し早くしてほしい」
ある店長が、店舗に寄せられた声を発言。
その声に被さるように、別の店長が意見を出す。
前方に向かい合う形で座っていた社長は、静かにうなずいた。
5つ程の声があがったときだった。
社長はおもむろに席を立ち、店長らにゆっくりと歩み寄る。
机の上に置かれた改善要望のある商品。
その1つを手に取り、視線を上に向ける。
「この件は、先月も話し合った。早急に、解決しないといけない」
社長の声が、室内に響き渡った。
次の懸案事項に移ってからも店長らは次々と発言。
その都度社長は、1つ1つの意見に対して応えた。
一体なぜ、こんなにも熱く、「店長会議」が行われるのか。
後日販売店舗を訪問、インタビューを行った。
「お店に来てくれるお客様の声に、できる限り答えたい。」
人の出入りが途絶えることのない、金沢駅構内。
改札隣のショッピングモール・あんと入り口から見える「芝寿し」の看板。
全26店舗の中で最も売上げが高く、
月に2万3千人以上が訪れる百番街店。
芝寿しの看板店の舵取りを任されているのは、店長歴11年の西山和子さんだ。
西山さんは21年間、金沢市内で洋菓子喫茶を夫婦で経営後、
2011年に芝寿しに入社した。
夫婦2人で、二人三脚の経営。
ケーキ製造や販売など、全てのことに従事した。
1日に訪れる客がどんなに少なくても、その日の終わりには売上げを算出。
自然と「数字に敏感になった」という。
やがて、洋菓子店の経営が厳しくなり、やむなくお店を閉めると、
その経験を活かして、芝寿し百番街店の店員として入社。
持ち前の「数字への強さ」を武器に店舗の売上げを伸ばし、5年後には店長となった。
大切なのは「チームワーク。」
芝寿し販売店の中で最も高い売上げを誇る、百番街店。
本社からの期待も大きい。
店長である西山さんはこう話す。
「看板店」を守るためには、チームワークは欠かせない。
そのために行っていることは、
話し合える環境作りをするために、スタッフの悩みを聞くことだ。
感謝の気持ちを思うだけでなく、言葉にして伝える。
そうしたことで、お店の中で誕生した信頼関係が、
一緒に働く販売員1人1人の
「お客様を大切にしたい」
という気持ちを強くした。
「お客様の代弁者として、伝えたい」
お客様から様々な声が寄せられる度、
全てのスタッフに呼びかけ解決方法を考える。
西山さんは月に一度店長会議に参加し、
お客様の声の「代弁者」として、店舗で見出した改善案を伝える。
きっと西山さんだけでなく、各店長の思いは同じなのであろう。
「自分のお店に足を運んでくれたお客様の声に応えたい」
その思いから、「白熱した会議」は生まれていたのだ。
新幹線開通、観光客が増える
昨年3月、北陸新幹線が開通。
観光客の数が増え、百番街含め、石川県全体でかつてより賑わいを見せるようになった。
出張で金沢市を訪れたスーツ姿の男性が、
両手に芝寿しの紙袋を持って電車のホームに向かう姿をよく見かける。
商品を手に取った人が、笑顔で弁当を頬張る様子を想像すると、やりがいを感じる。
「美味しかった」と、再び商品を買いに来てくれることもあった。と販売員は話す。
「店長は、縁の下の力持ち。」
お店の販売員が働きやすい環境を作っていかなければならない。
共に働く仲間を支え、そして一丸となってお客様に商品を届けたい。
百番街でお店を支えて16年。
観光客、地元の人が共に集う「看板店」を率いる 百番街店 店長 西山和子さん。
これからも愛され続けるお店作りを目指し、お客様を笑顔で迎える。
金沢駅 百番街店 店長 西山和子さん(左)
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芝寿しインターン生
慶應大学法学部政治学科3年
宇井志津佳
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