加賀野菜 「金時草」 は栄養たっぷり

加賀野菜 「金時草」 は栄養たっぷり

加賀野菜 金時草(きんじそう)

金時草の和名はスイゼンジナ(水前寺菜)といい、キク科ギヌラ属の多年草で、熱帯アジアが原産です。

 

日本へは18世紀に中国から渡来しており、九州の熊本市で古くから栽培されていたので水前寺菜がついたとされています。

 

特徴は葉の裏が紫色で、茹でるとモロヘイヤのような粘りが出る植物で紫色はアントシアニンの色です。

 

そのため加賀地方では、金時(きんとき)芋の色にも似ているということから「金時草」の名前がついたともされているそうです。

 

さて、このスイゼンジナが江戸時代に、北国である石川県で栽培されていた記録※農業開志 著者農学者村松標左衛門 1775年頃があります。

 

商品としての栽培が広がり始めたのは昭和初年頃。以来70年間、全国的に多く栽培されているのは

金沢だけということです!

 

加賀市ブランド協会さんのサイトより

「金時草は、色が命。きれいな赤紫色になるには、

寒暖の差が必要なんや。日中はあったかくて、

夜になったらグッと冷えて朝まで涼しいこと。

このへんは、昼は平地と変わらんぐらい暑くなるけど、

夜10時ごろには15度~20度ぐらいまで気温が下がる。

このぐらいの温度になると、色が付きやすいね」。

金時草は毎日、特に夜伸びる。

夜の間に水分を吸ってつやが出るんやな」。

このつやは、粘りと比例しているらしく、

生のまま葉を噛むと糸を引くような

食感と甘みが広がります。

「ほや。これが、金時草や」西さんが、

胸を張りました。

と語るのは(金時草・西 佐一さん)

芝寿しの仕入れ先「なっぱ会」様へ訪問しました

 

芝寿しが使用している加賀野菜「金時草」の仕入れ先の企業様へ訪問し、リサイクル事業によって栽培されている状況のお話を伺って参りました。

 

代表の  北村 栄  様

 

なっぱ会様では、てんぷら油などの廃油を燃料にボイラーを稼動し、ハウス栽培の農作物の生産に役立てている企業様です。

芝寿しでは加賀野菜の「金時草」と、胡瓜を仕入れています。場所は加賀市内に位置しています。

株式会社 なっぱ会 事務所

どのように廃油をリサイクルしているかを教えていただきました。

 

加賀野菜「金時草」の弱点は、寒さに弱いということがあげられます。従来の栽培では、冬場に栽培が減少し値段が上昇してしまいます。

 

そもそも、金時草は全国でも沖縄などの暖かい地域での栽培されている野菜のひとつでした。

 

そのため、冬場は降雪のある北陸では、どうしても栽培が厳しいという状況でした。

 

ハウス栽培だと暖めるハウス内の燃料がかさみ、商品そのものの価格が上昇せざるを得ない状況でした。

 

そこでなっぱ会様は加賀市内で廃油回収ボックスなどから集められた廃油の有効活用をボイラー運転などで活用をしてきたそうです。

 

現在では需要も増加し、一般家庭からの廃油だけでなく外食産業から出る廃油も加え活用し、

車のエンジンオイルなどの廃油でも可能になっています。

 

また、年間を通じてボイラーを稼動できる体制が整い、二酸化炭素(CO2)の排出と吸収を均衡させる

カーボンニュートラルにもつなげようとしています。

 

ハウス栽培での利点は、良質で美味しい金時草が栽培できます。

 

通年を通して栽培が可能になるため、価格も安定したものを提供できるようになっています。

現在の電力状況を見ると原発はとまっているため、廃油からの電力確保は地球環境に優しいものに変化しています。

また、食品廃棄ゴミなどを気圧で液体化し、堆肥で栽培できるような仕組みを運用。

 

石川県は和菓子が有名ですが、加賀市は全国のお菓子屋さんの下請け会社さんが多く存在し、お菓子の端など廃棄されるものを回収し、堆肥化しております。

※お菓子屋さんから排出される廃棄のお菓子の端でも月間2トンくらい回収してリサイクルできています。

そのような堆肥で栽培された胡瓜やトマトなどはとても甘みがあり自然の美味しさがあります。

 

なっぱ会様から仕入れた金時草は北陸浪漫に活用させていただいています。

 

芝寿しの金時草の仕込み

葉をばらす

金時草を湯がく

掛け湯をする

浸からせる

冷まします

水切り

酢漬け

以上で下処理は終わりです。

 

金時草の栄養価って!?

栄養価

(https://tenki.jp/suppl/aomoto/2015/06/14/4551.htmlより)

 

先にも記述しましたが金時草の紫色は「アントシアニン」ポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用を持つことで老化防止、免疫力向上、眼精疲労の改善などの効果があるとされている成分です。

 

金時草のヌメリ成分はなんと「粘液糖タンパク質の混合物」というもので、

・粘液糖タンパク質の混合物は血糖値や血中コレステロールを下げる

・血液をサラサラにする効果

・粘膜保護作用

・抗ウイルス作用

・細胞活性作用などの効果

があるとされています。

 

おひたしにしたときのヌメリは、なんと!カラダにとてもいいのです。

 

気持ちを落ち着かせるなど、抗ストレス作用のあるGABAも豊富だとか。その他にも、カルシウムや鉄、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンCなどが含まれており、疲労回復や風邪の引き始め、貧血、イライラ、骨粗鬆症、夏バテ防止などに期待できそうです。

 

なんだか、栄養価たっぷりの野菜ですね。

 

芝寿しでは何に使われているの?

「北陸浪漫」弁当の中の酢の物に使用しております!

 

冷凍寿しの金時草手まり寿し

 

頂いた金時草を育てよう!

帰る際に「金時草を育ててみたらいいよ」というお言葉をいただき、試しにお家で育ててみることに。

 

↓こちらはいただいたときの状態です。

ある程度に育つまでは、このような状態で水をあげながらお家の中などで育ててあげてください(^^)

 

そして、一ヶ月経過した状態がこちらです!↓

順調に育っています(^^)!葉っぱが伸びてきては「ちょきん」と切ってあげるとまたどんどんと育っていくので、寒さからしのいであげるとみなさんの家庭でも育てられるのではないかと思います。

 

 

北陸浪漫は、基本的に予約商品となりますが、金沢駅内あんとの中の店舗ではお買い求めいただくことができます。

 

幅広い年代の方や、北陸県民だけではなく、県外から来られた方にも大変好評いただいているお弁当です!

 

ぜひ、何かの折にご賞味いただけると嬉しく思います。